見た目はキレイ、でもボタンが壊れたジャンクPS4コントローラを復活させる方法【DUALSHOCK4】

「見た目は完璧なのに、ボタンが反応しない、反応しっぱなし…」そんなPS4コントローラをお持ちですか?
多くのゲーマーが直面するこの悩み、実はあなたの手で簡単に解決できます。
この記事では、壊れたボタンを復活させる簡単で具体的な方法をご紹介します。

今回はジャンク品として購入したPlaystation4コントローラDUALSHOCK4で、外見は非常に綺麗で、特に目立った傷や汚れはありませんでした。
しかし、実際に使用してみると、ボタンが入力されたままの状態になってしまうという不具合がありました。この問題を解決するために、修理作業を行うことにしました。

ジャンクPlaystation4コントローラDUALSHOCK4の状態


まず最初に、外観の状態についてじっくりと確認を行います。
外観を注意深く観察したところ、小さなキズはほとんど見受けられず、全体的に表面の劣化も非常に少なく、良好な状態が保たれていることがわかりました。
このことから、使用頻度が低かったのか、または適切な保管がなされていたのかもしれません。
特に、長期間にわたって保存されていたため、通常であれば避けられない経年劣化の兆候がほとんど見られない点は、非常に好印象です。
ただし、スティック部分に関しては、わずかにベタつきが見受けられます。
このベタつきは、長い保存期間に起因している可能性が高いと考えられます。
おそらく、保存環境や素材の性質に影響された結果、少々の劣化が見られるのでしょう。

裏面のラベルを慎重に確認してみると、印刷されている文字はほとんど消えかかっている状態でした。
しかし、それでも型番CUH-ZCT2Jを確認することができました。

ゲームパッドテスターを使用して、コントローラーのボタンやスティックの状態を確認しました。
その結果、スティックのドリフト現象は見られず、正常に機能していることが確認されました。
しかし、画像で示されているB0からB15にかけての各ボタンの反応には異常が見受けられました。
具体的には、個々のボタンの動作が不安定で、正常な反応が得られない状況が確認できました。
特に注目すべき点は、全てのボタンが同時に誤作動を起こしている点です。
この現象は、単一のボタンに起因するものではなく、全体的な問題であることを示唆しています。
そこで、原因を探るためにいくつかの仮説を立ててみましたが、最も有力なものは導電性フィルム自体に何らかの問題があるということです。
導電性フィルムは、コントローラーのボタンが押された際に信号を伝達する重要な役割を担っています。
もしこのフィルムに劣化や損傷が見られる場合、各ボタンの反応が不安定になってしまうのも納得です。
したがって、今回の修理としては、この導電性フィルムの交換や修理を検討することが必要になるでしょう。

Playstation4コントローラDUALSHOCK4の十字キー・○✕△□ボタン・LRトリガーは一枚の導電性フィルムで繋がっています。

それでは修理のため、分解清掃に移りたいと思います。

分解清掃

IPA(イソプロピルアルコール)とキムワイプを使用して、外装の清掃作業を行います。
外装の状態が非常に綺麗であることは明らかですが、念のために表面を丁寧に清掃し、油分や汚れをしっかりと取り除くことが重要です。
清掃は、見た目を美しく保つだけでなく、機器の性能や寿命を維持するためにも欠かせないプロセスです。
イソプロピルアルコールは、その優れた溶剤特性により、油分やその他の汚れを効果的に除去することができます。
また、キムワイプはその柔らかい質感と強い吸水性で、清掃時に表面を傷めることなく、しっかりと汚れを吸い取ることができるため、非常に便利なアイテムです。

スティックがベタついていたので、これも拭き取りました。

外装の清掃が完了した後は、いよいよコントローラ本体の分解作業に進みます。
この分解作業は、コントローラの内部構造や部品の状態を確認し、必要に応じてメンテナンスや修理を行うために欠かせない工程です。
今回は電動精密ドライバーセットを使用することにしました。
この工具の利点は、細かいネジを扱う際に非常に便利で、手動で行うよりも格段に効率が良い点です。

Fanttikの電動精密ドライバーセットは、DIY愛好家や技術者にとって、非常に役立つツールです。
このセットには、40種類以上の異なるビットが含まれており、さまざまなネジや部品に対応することができます。
多様なビットが揃っているため、精密作業や細かな調整が必要な場面でも、必要な工具をすぐに見つけ出すことができるのが大きな魅力です。
さらに、この電動精密ドライバーはトルクを2段階で選択できるため、作業に応じてパワーを調整できます。
軽い作業からしっかりとした力が必要な作業まで、状況に応じて最適な設定が可能です。
特に繊細な電子機器の修理や組み立て作業においては、適切なトルクを選ぶことで、ネジをなめたり、部品を傷めたりするリスクを大幅に軽減できます。
軽量でコンパクトなため、収納や持ち運びも簡単です。

Playstation4コントローラDUALSHOCK4では、プラス精密ドライバーがあれば事が足りますが、他のコントローラを分解する際は、Y型やトルクスなど形状が様々です。

付属のビットは、そのサイズにおいて非常に高い精度を誇ります。
作業中に生じるガタつきや不安定さが一切なく、安定した性能を発揮します。
その造りは丁寧で、細部にわたってしっかりとした仕上げが施されています。

Fanttikの電動精密ドライバーセットに小さなヘラ状のオープナーが付属しているのは、非常に便利な機能と言えます。
このオープナーは、金属製であるため、しっかりとした作りをしていますが、その一方で使用する際には注意が必要です。
特に対象物に対して、キズが付かないように心掛けることが重要です。

Fanttikの電動精密ドライバーセットを使って、すんなりと殻割りが終わりました。

フレックスケーブルに何か液体だったようなものが付着しています。

モーターハウジング周りには、液体のような物質が付着しています。
この付着物は、明らかに上部から何らかの液体が垂れてきた結果、溜まっているのではないかと推測されます。

ボタン裏面には、人の髪の毛と動物の毛(おそらく猫)が入り込んでいました。

メイン基板周りは意外にも綺麗でした。

各ボタンの導電性フィルム表面は、液体だったようなものでギトギトに貼り付いていました。
この異常な状況は、ボタンが正常に機能しない原因を探る上での重要な手がかりとなりました。
不具合を抱えているボタンが反応したままになってしまった理由は、まさにこの粘着性のある物質によるものだと考えられます。
おそらく、以前のオーナーが不注意にも飲み物をこぼしてしまったのが原因で、このような事態が引き起こされたのでしょう。
液体が導電性フィルムに触れることによって、導通に悪影響を及ぼし、正常な動作を妨げていることは容易に想像できます。
こうした事例は、機械のメンテナンスや取り扱いの重要性を改めて認識させるものであり、特に電子機器においては、液体の侵入が致命的な損傷を引き起こすことも少なくありません。

内部全体に飛び散っていた液体だったようなものを全て綺麗に清掃し、再度組み立てます。

清掃後の結果

再組立て後、ゲームパッドテスターを使用して、その状態を詳細に確認しました。
テストの結果、B0からB15のボタンに関しては、いずれも反応が見られないことが明らかになり押しっぱなしの現象についても、無事に改善されていることが確認できました。

まとめ

今回は、ジャンク品として購入したPlaystation4コントローラDUALSHOCK4の修理についてお話しました。
このコントローラは、一見すると非常に綺麗な状態であり、外観には目立った傷や汚れが見当たりませんでした。
しかし、実際に使用してみると、ボタンが入力されたままの状態になるという明らかな不具合があり、ゲームプレイにおいて非常に致命的なもので、早急に対処する必要がありました。

コントローラを分解してみると、導電性フィルムの汚れが故障の原因でした。
このフィルムは、ボタンを押した際の信号を正しく伝える役割を持っているため、汚れが付着すると正常に機能しなくなります。
これは、清掃を行うことで、不具合を解消することができました。
おそらく、以前のオーナーは飲み物をこぼしてしまったのではないかと推測されます。
それが原因で動作不良が発生し、解決策を見出せずにジャンク品として手放したのかもしれません。
実際、多くの動作不良の原因は、外部からの汚れや異物によるものであることが多いです。

私の経験から言えることは、分解し清掃することでコントローラの不具合を解消できることがしばしばあるということです。
もし、動作不良を抱えているコントローラをお持ちの方がいれば、一度分解してみて、内部の状態を確認し、必要であれば清掃を行うことをお勧めします。
意外にも簡単に問題が解決することがあるため、ぜひ試してみてください。
これにより、愛用のコントローラを再び快適に使えるようになるかもしれません。

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